リンパ腫──
それは、ある日突然知らされることの多い、猫にとっても飼い主にとっても深刻な病気です。
そしてこの病気には、「治療する」「しない」以前に、
「治療費が払えるかどうか」という、現実的な壁があります。
今回は、実際にリンパ腫と闘っている私から、
「もし治療費が出せなかったらどうなるの?」という視点で、
今わかっていること、感じていることをまとめてみました。
💴 現実の費用:たった1か月で約44万円
実際にミルクの治療でかかった費用は、最初の1か月で約44万円(税込)。
※MRI検査も含みます
抗がん剤20回の1クールのうちのまだ4回ほど。まだ始まったばかりです😢
抗がん剤治療は「通院型」のため、入院費こそ少ないものの、
1回あたりの薬剤費・検査費・点滴・お薬代などが1回1万〜5万円以上かかることもあります。
抗がん剤以外の治療方法を私なりにまとめてみました。
🐾 治療費が出せない場合、どうなってしまうの?
治療を受けられない場合、リンパ腫は進行性のがんのため、
進行とともに…
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呼吸が苦しくなる(胸水・腫瘍の圧迫)
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食欲が落ちる
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血球バランスが崩れ貧血や免疫低下
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数週間〜数か月で衰弱が進み、最期の時を迎える
…という経過をたどることが多いそうです。
でも、「治療=高額な抗がん剤だけ」ではありません。
費用を抑えながらできることもあります。
💡 経済的に厳しい中でもできる選択肢
① ステロイド治療のみ(プレドニゾロン)
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腫瘍の一時的な縮小や炎症抑制に有効
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飲み薬での投与が可能
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費用目安:月3,000〜1万円程度
延命効果は短め(数週間〜1か月程度)と言われますが、
痛みや苦しみを抑え、少しでも穏やかな時間を作ることができます。
② 緩和ケア(点滴・食欲維持など)
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腫瘍そのものは治さないが、苦痛を軽減するケア
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点滴・食欲増進剤・整腸剤など
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費用目安:1回5,000〜1万円前後
「治すこと」は難しくても、
「最期まで穏やかに過ごさせてあげたい」という思いに寄り添う選択肢です。
③ 最低限の抗がん剤治療を相談
病院によっては、
「この子の状態・費用に合わせて最低限の抗がん剤だけ投与しましょう」
といった提案をしてくれる先生もいます。
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例)L-アスパラキナーゼのみ、月1回ビンクリスチンのみなど
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費用目安:1回1〜2万円前後
完全な寛解(がんが消える)を目指す治療ではないかもしれませんが、
生活の質(QOL)を保つための現実的な方法です。
🧡 「愛している」気持ちに、正解はありません
経済的に治療が難しい状況になると、
「私は飼い主として失格なのかもしれない」と自分を責めてしまう方も少なくありません。
でも、どんな選択をしたとしても、
「できる限りの愛情を注ぎたい」という気持ちがあるなら、
それだけで、あなたは立派な飼い主さんです。
お金だけが、愛情の尺度ではありません。
📝 最後に私が思うこと
私は今回、貯金と相談しながら、抗がん剤治療を始めました。
でも、毎週のように増える明細を見て、
「これが続いたら、私も持たないかもしれない」と思う日もあります。
だからこそ、この記事は
「全部治療できなくても、できることがある」
「あなたの選択に価値がある」
そんな気持ちを込めて書きました🐱
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